ウチのハダカの王様

スピード結婚した夫婦の話。生活をスタートさせたが・・・初めて知る夫の言動を書き留めている。

急にお引越し


スピード結婚した私たちは


新しめなアパートに新居として住み始めたが




やっぱり


このまま小さなアパートで暮らすのは難しいと私は思う


3月から自粛になり


会社に行かず家で仕事するようになった夫




そして


緊急事態宣言が解除されてから


私の仕事が増えたことにより


実家の車を借りて現場へ向かっていた私としては


アパート⇒電車移動⇒実家⇒車移動⇒仕事先


この往復する回数が増えることになるのだ






私は結婚したら夫の車で行こうと思っていた


しかし


予想を超える私の嫌いなペタンコな車だ


運転できるわけがない!


いや、運転したくない!


そんなペタンコな車で仕事先になんて行きたくもない





独身時代からずっと実家の車を借りて


高速道路を使って通っていたのだ


私の生徒さんたちも私が乗っている車を知っているし


あのペタンコな車で行ったら


生徒さんもビックリするであろう・・・



だから


必死!!


大変だけども



結婚してからも


電車で実家へ通い


車で仕事先へ向かい


戻ってきては実家の車庫にしまい


電車でアパートへ帰る


これを繰り返してきたのだ






しかし


仕事の回数が増えることによって


電車賃も


その往復する時間すらも勿体無い



そして


なにより私が激疲れで帰宅


その日の夕食が作れなくなるほど


お惣菜を帰り途中に買うか


ピザの出前を利用することもある





倒れこんだらおしまい・・・






彼も


やはりこのままじゃ大変だ、ということに気付いてくれたようで


「引っ越そうか!」と言い出したのだ







私は初めて二人で住む場所も


できれば実家の近くでとお願いしていた





実家の車を使って仕事していたのと


高齢出産となるからには実家が近い方がいいと思ったからだ






彼は新婚で実家に近いのが嫌だったのか?


住み慣れた土地から離れたくなかったのか?


都内に勤めていたのに


乗り換えが面倒なところで


この唯一建ってから年数が浅いアパートを見つけたのだ





今、彼がリビングで仕事をして


洋室は二人の洋服で一杯


残りの寝室で私はため息をつく日々




やっと広いところへ引越しできる!!!



私は嬉しかった






早速引越しを決めた彼は実家に近い周辺を探し始めた


毎週末


実家方面へ車で見に行くのも大変な距離・・・・




「ここどう?」


実家からとても近い3階建の3階
とても古い建物で階段は細くて急
ダイニングは広いが
小さな洋室が3つ


古いし、キッチンは狭い暗い
マンションの階段が急で細くて妊婦になったら大変そう
洋室が全て小さすぎてベッドが入らない・・・
今のアパートよりも狭くなる


「他探そう」





彼は「こんなに実家に近いマンションないよ?」と言いながら
次の物件へ





一つ隣の駅


「ここどう?」


3階建の1階
お昼に見学に入ったお部屋
窓が大きくてとても日が射していた
リビングとダイニングが一緒のようで広い
隣は和室、キッチンの裏は寝室となる洋室が一つ
ベランダだと思われる物干しの窓を開けると
車が横付けに出来る車庫があり
車の乗り降りが楽


彼は「ここにしようよ!」と
とても気に入っているようだった



しばらくすると
たくさん日が射していた部屋は一瞬にして暗くなった
よく見るとご近所が近過ぎて日陰になってしまう


お昼の時間しか日が当たらないのだ


キッチンは一人立ったら何も出来ないほど狭く
後ろには役に立たなそうな大きな古い食器棚の備え付き
まったく日が入らないので電気が必要だが
ライトの幅が小さく手元のみが照らされる


リビングにある大きな窓
そこの裏にはこのマンションに住む人たちの自転車を置くスペースとなっていて
同じ高さに自転車を置く為に
常に人がそこに立つと思うと窓も開けられない


窓を開けたらすぐ車が横付けになっているその窓は
ベランダという足元がなく
部屋の中から手を伸ばして竿に洗濯物を干すデザイン
洗濯物の下には車を停めるわけだから
洗濯物が触れないように地面から2メート以上高くに竿があるのだ


「ねーねーこの竿高過ぎて私届かないよ?」


「ほんとだねー高いねー
 俺がホームセンターで土台買ってきて敷いてあげるよ!」


「いやだよ、そんなの危ないしズレて落ちたらどうするの?
 ズボンとかワンピースみたいな長いもの干すと
 車に触れちゃうからこのベランダ嫌だよ」


「えー!大丈夫だよ、じゃ車をもっと向こう側につけて停めればいいでしょ?」


「ここ『日当たり良好』って書いてあるけど
 2階からは日がずっと当たって
 1階はお昼の1時間くらいしか当たらないじゃん!」


「お昼に当たれば最高じゃん!ここ広いし窓大きいし車庫付き出し
 実家まで一駅だし!ここにしようよ!!」



何を言ってもここがいい!という彼



旦那さんて
ほとんど会社に行っていて家をあけている
家であちこち家事で動いているのは妻
その妻が住みづらいと言っているのに
何かしら返してきてここがいい!と強気なのはなぜなのか??


私はここはパス!といって外に行き
車の横で彼を待っていた




「ここいいですよね!?広いし和室も広くて収納があって日当たり良好だし
 何がそんな嫌なんですかねー まったく困ったもんですよー」





不動産の営業さんと会話している彼の声が聞こえてくる


何が困ったもんだ、だ・・・・・


日当たり良好?それは2階以上にお住いの物件のみだ!




ご近所が近くて大きな窓があっても視線が怖い


住民が常にそこの窓側に立つのかと思うとカーテンも開けられない


一人がいっぱいで暗いキッチン


使い勝手の悪い古い壊れそうな食器棚になんてお皿すら置きたくない


ベランダは足元が無く部屋の中から手を伸ばして干さなきゃならない


シーツやベッドマットはどうやって干すの?


落ちたら下はコンクリート!怪我しそうな高さだ




まったくもって奥さんの事を考えていない




ムシャクシャしてくる






これしか物件がないわけじゃない


他も見よう!となぜ切り替えてくれないのか・・・





あまりにも出てこない彼に声をかけた


「ね!もう暗くなるし帰ろう!!」




不動産の営業さんと目を合わせて
困った顔しながらやっと出てきた


「じゃーとりあえず、また連絡しますので!」




諦めていない様子・・・・・






帰りの車の中は無言



奥さんの為にも引越しを決めたのに
奥さんが無理といった物件を
何時間もかけて見ていて


物件は中に見学した瞬間
違うものは「あ、違うな」とわかるものだ


今住んでいたアパートも
「ここ素敵だね!」という第一印象だったからだ




「あの物件何がダメなの?」



あれだけ私の意見を述べたのに伝わっていない・・・





私も必死に物件を探した


「これは?」
「それは家賃が高い!」
「じゃこれは?」
「3階でエレベーター無しだよキツイだろ」
「じゃこっちは?」
「駐車場が遠い」



なかなか二人がいい!と思える物件が見つからない



そのまた翌週も物件見学へ行った



9階建の3階


4階建の4階


12階建の6階


3階建の3階




古すぎて作りがイマイチだったり
こんな高い所嫌だよ!と高所恐怖症の彼が大反対だったり
中は良かったのに
ベランダの窓を開けたら
目の前がお化け屋敷のような古い汚いマンションが建っていたり


綺麗で新しくて設備も良くて
私が一番気に入った3階建の3階
家賃も予算オーバーの上にエレベーター無し
妊婦さんは大変じゃないんですかー?と彼に言われてしまい
しぶしぶあきらめる・・・・





そして



「これは?!!ここいいじゃん!ここにもう決めよう!!」



実家から数分のところにある6階建マンションの4階


家賃も彼の希望通りマンションにしては安めの物件だった


もちろん事故物件ではないことも確認済!!



4階だからベランダからの日差しは入ってくるし
風通しも良い
ペットは禁止だから鳴き声に悩まされることもない


なにより
実家から徒歩数分!!!!!
これ以上の物件は無いぞ!!と彼に言われ
私も・・・ここが嫌!というポイントは無く
あっという間に契約!!!!!



収納スペースがあまりだった
ダイニングとリビングが一緒のデザインだが
一つの洋室をリビングにするという事で決まってしまった




決まる時は



早い!!!!!





私の引越しの希望条件は
今度こそ部屋数を増やす3LDK希望
実家近め
古すぎない建物


だったが




残念なことに
中途半端な広さのダイニングキッチンで
1部屋潰すことでリビングにし
2LDKという事になる




しかし!今のアパートと違うのは


彼が一人で仕事する部屋として和室を設けることが出来たことだ




彼が仕事で和室にこもり


私はキチンダイニングそしてリビングを自由に行き来できる



ベランダも幅があり植木を置いてもいいくらいの余裕があり


4階なだけに壁となる建物がないので
日も入る景色がいいことだ




契約して
さて引越し!!!!




寝室として使う予定の小さな部屋はベッドがジャストサイズ!


残念なことにエアコンが着けられない構造らしく


窓着けエアコンを別途購入し自ら取り付け・・・・



今まで振り返れば冷蔵庫や食器棚があって
対面キッチンだった新しいアパートとは違い


キッチンダイニングを1部屋になった作りな為
冷蔵庫や食器棚が遠くなった・・・・



でも実家が近いので


本当に車を借りに行くのも楽になり


仕事で戻っても何とか夕食を作る気力が残り


やっぱり近くへ引っ越して良かったーと思える




彼も今までよりも都内が近くなり


通勤時間も一時間遅くに出発!


なんて便利なんでしょう!と思っていたのだが・・・・




今じゃ


ほとんど会社に行っていない


テレワークだ





独り部屋のように


立派な机、椅子を置いて


好きなものを机回りに置きまくり


最高のデスクワーク環境








ますます会社になんて行かないわけだ








実家も近いし


いつ子供が出来ても大丈夫!!!








テレワークで常に家に居なければ


私のストレスはもっと減るのだけど・・・