ウチのハダカの王様

スピード結婚した夫婦の話。生活をスタートさせたが・・・初めて知る夫の言動を書き留めている。

年賀状作りは夫婦の共同作業?

12月にもなると


年賀状を作らなければ!という気分にさせられる




私は実家にいる間


ずっと年賀状作りの担当で


小学生時代は懐かしい『プリントごっこ』という印刷機で


ガシガシ印刷していた


パソコンが使えるようになってからは


自分の友人用


親戚用


父の会社用


いろいろ分野にわかれて作らされて


自分も毎年どんなデザインで作ろうかと楽しみでもあった




結婚したらこんなものを作りたい!なんぞ


いろいろイメージをわかせていたものだ・・・







結婚して年賀状を出すか出さないかで


今の時代は話し合いになった





もちろん私は出したい派


長年年賀状のみやり取りしてきた人とのつながりもある


LINEやメールで挨拶して終わりなんて


つまらない








彼は独り暮らしだったし


年賀状なんて作ったことも出したこともない




それを聞いた私は


任せて!とばかりに


作りたかった新婚さんの初年賀状を作り始めた





2パターンの二人の写真入り年賀状を作り上げた


どっちがいいかな?


彼に見てもらった




「えー!どっちがいいかな?俺はこっちかな!」


「あ、そっちね!いいよね!じゃーそっちにする?」


「ちょっと待ってーここにコレ入れてみようよ!」



彼は他の素材もデザインに入れてきた



「綺麗に配置もバッチリなのにバランスがおかしくなるじゃん!」


「えー!でもコレ可愛いから入れようよ!」


「あまりあちこち画像入れるとガチャガチャしちゃって見づらいよ」


「じゃーこの写真もっと大きくしようよ!」


「えー!二人の写真そんな大きくしたくなーい若くないし恥ずかしいよ!」


「なっちゃん可愛いじゃん!大きくしないとばぁちゃんたち見えないよ」








おばあちゃん目的に作る人なんていないわ!!!!


イライラしてくる







「あ!ならこのバック金色にしちゃう?」


「なんでこんなナチュラルに作ったのに金色にするの?合わないじゃん」


「金カッコイイじゃん!」


「カッコよくないよ!そんな派手にしなくていいよー」


「年賀状は派手の方がいいっしょ!」


「せっかく私が作ったデザインが台無しになるじゃん」


「いや、なっちゃんのデザインにオレのオリジナルを加えたら
 めちゃくちゃカッコよくなるやん!」





金を加えれば何でもカッコイイと思っている・・・


田舎モンはこれだから困ったもんだ






どんどん色を変えたり


新しい画像を取り込んで来たり




どっちのデザインにするか?て


決めてくれればいい話だった・・・




「あのさー私は結婚したらこんな風なボタニカル風に
 シンプルでナチュラルな感じで出したかったの」



「ボタニカル??よくわかんないけどオレもなっちゃんの作ってるの見てたら
 やりたくなっちゃった!」



「じゃー私夕飯作るからお好きなように作って下さい」






私は夕飯の支度を始めた





「なっちゃんやっと出来たよ!」





随分と時間がかかっていた



彼の声で私はパソコンを覗き込んだ





二人の写真がドーーーン!!





「こんなに写真大きくしないでよー!
 それにこんな派手な年賀状イヤだー
 あちこち色がバラバラで見づらいし
 センスなーい!!!」




「えーめちゃかっこよく出来たと思ったのにー」




どうせ今までも出していなかったのだから


年賀状なんて


奥さんが張り切って作ってくれたなら


任せちゃえばいいのに・・・




会社用、親戚用


考慮して作った


シンプルだけど


大人っぽい素敵な自然を取り込んだデザイン







彼は作り始めたら


8パターンも作っていて



どんだけ作るんじゃ!!!






子供がいて


子供写真をたくさん張り付けたとかなら


年賀状の『あるある』だが・・・




こんな40歳過ぎた夫婦の写真を全面に出すような年賀状



誰が見るのよ



あなたの親しか喜ばんわ!!!







とにかく色合いのセンスもなく


配置もイマイチ・・・





なんとか説得して


少しだけ


彼の希望を取り入れながら


私の念願だったボタニカル風年賀状を出すことに成功した!









そして一年・・・






またこの年賀状作りの季節がやってきた




取りあえず


見やすい可愛い丑の年賀状を作ってみた







「普通だなぁ」



彼が首をかしげた





「なっちゃん!この素材をここに貼り付けるにはどうしたらいいの?」


「なっちゃん!この素材の色を変えるにはどうしたらいいの?」


「なっちゃん!これをもっと大きく出来ないの?」




年賀状の作り方がわからない為に


何度も私は呼び出される


その度に家事が進まず


イライラしてくる






彼は2パターン作りだした






全てがデカすぎて見づらいし


プリンターのインクを使い切るくらいの勢いで


全面カラーの派手なデザイン


二人の写真が張り付けてあって






口をひらけば文句が出ちゃいそう・・・







年賀状なんて作っても出してもいなかったんだから


私に任せてくれたらいいのに・・・





ポツリと出てしまった







「年賀状は夫婦の共同作業だからね!!」





嬉しそうに言う彼・・・





小学生のころからずっと作ってきた私としては


口を挟まないで欲しい・・・


ウチの実家では


誰一人と口を出してきた人はいない


好きなイメージを聞いてそのイメージで作成しているからだ




そんなところに夫婦共同作業はいりません




早く印刷して


書いてポストに入れてくればいいのよ・・・







こーしたい!あーしたい!ばっかり言ってくるから


年賀状のデザインが決まらない




「私の作ったのは私の親戚や友人に送るから
 そっちはそのオリジナル年賀状で出したらいいじゃん!」



これは素晴らしい提案だと思った








「嫌だよ!!!


 なんで同じものじゃないの?!
 同じものじゃなきゃダメ!」







あーーーー



面倒くさい!