ウチのハダカの王様

スピード結婚した夫婦の話。生活をスタートさせたが・・・初めて知る夫の言動を書き留めている。

緊急事態!!!出産、そして・・・

妊婦高血圧症候群になってしまい
救急車で搬送・・・


静かな手術室で
真っ暗、安静にしていた私・・・



どのくらい時間が経ったのだろう


一睡も出来ない私だったが


そこへ担当医師です、と名乗って入ってきた男性


まだ血圧下がらないねー
これはもう母体が限界だなぁ
これ以上赤ちゃんをお腹に残しているのは
お母さんの方が危険になってしまうから
そろそろ限界だね、赤ちゃんを出しましょう
ギリギリまで赤ちゃんね、少し産まれてくるには早いからねー
出来る限りお腹で育ってて欲しいんだけど
赤ちゃん元気そうだし、早いけどお母さんのお腹から出てもらいましょう



そういうと、バタバタと部屋から出ていき
すぐに看護師さんが入って来た


気分は大丈夫ですか?
これから帝王切開というかたちで
お腹を切ってお腹の赤ちゃん取り出しますからね
先生がギリギリまで赤ちゃんを子宮にいさせてあげていたけど
この辺が限界だということなのでね、お母さんの身体が
だからこれから準備入りますね



あのー今何時くらいですか?


今9時過ぎたところです
10時30分に手術始めますのでね


あのー
夫はどこにいますか?


今ここの部屋、手術室と階が違うのですが
下のロビーで待機してもらってます
先生の方からお話はしていますので、ご安心くださいね




そこから
手術の準備に入り
私はまた違う部屋に運ばれ
頑張りましょうね!という合図で
麻酔師さんから麻酔が投入された


麻酔といっても下半身だけなので
肩を叩かれれば感じるし
様子を見ることもできた


麻酔が入ると
気持ち悪くて嗚咽が止まらない
横へ顔をかたむけてオエ!オエ!としていると


では、帝王切開始めます!メス!!


とドラマで聞いたことがあるセリフが聞こえると


お腹の辺りに違和感が


痛くもかゆくもないのだが


お腹の中をかきだしている感じがする


その瞬間


はい!!!男の子です!男の子産まれました!!



泣き声も聞こえた!!!




あーーー産まれたんだ・・・・






その声で私の周りにいたスタッフさんたちが


おめでとうございます!!!
おめでとうございます!!!
元気な男の子ですよ!
あー可愛い!!


と聞こえてくる



わが子は抱っこ出来ず


そのまま保護器に・・・


横目でちらっと見えただけ


涙が止まらなかった・・・


だって、、、、
産まれたら
すぐに抱っこさせてもらえると想像してたのに


すぐに離ればなれ・・・



私は出血が止まらなくて
先生たちの慌てぶりまで
見えるし、聞こえるし



するとまた嗚咽


オエエエエエ!!!


オエエエエエ!!!



全身が震える


痙攣してる?!!止まらない!!!


すると
看護師さんが


震えが止まらないね
冷えた手術室にいるからね
もうすぐ終わるからね!
そしたらすぐに体温めるからね!


強烈にお腹の中に違和感を感じる!!!!



先生二人がジャンプしながら
私の身体にプラスチックのシートみたいなものを押し込んでいる


私のイメージは
事故現場とかで見る
あのブルーシートをお腹の中に押し込んでいる感じ


ギュー!ギューーー!!



では切ったところを閉じます
縫って行きますからねー



早く、、、、早く閉じて!


早く、、、早く体を温めて!!!


全身が氷になった気分!寒い寒い!!!



終わったよーお疲れ様!
お疲れ様でした!!!



と、スタッフさんたちの声と同時に
私はさっきまで被っていた手術着を上に掛けられて
手術室から運ばれていった


そして個室へ運ばれ
温かい毛布に包まれて


また血圧を測ったり
酸素マスクを装着された





赤ちゃんは??




赤ちゃんは無事よ!
元気な赤ちゃん




予定日より一ヶ月も早く取り上げてしまった事に


どこか障害があるのではないか?と心配だった



早く我が子に会いたい・・・





そこから私はぐっすり寝た






目が覚めたのは夕方だった


コロナ禍の間只中


誰も病室には入れてもらえない為


連絡手段は携帯のみ!


看護師さんが来て携帯を取ってもらった




そこで初めて


夫と親、家族に連絡がとれたのだ




携帯はすごい事になっていて


LINEのメッセージを読むのも数が大変


とにかく心配している様子




みんな喜んでくれたけど


私はうつ、、、まで行かないけど


自分のせいで
わが子が9カ月でお腹から出されてしまった、、と
ショック、悲しい、申し訳ない


涙がずっと止まらなかった・・・